年齢を重ねるとだんだん身体に不調が出てくるとよく聞きます。その中でも多いのが肩の慢性痛です。
腕を上げると痛い、ある一定の場所までしか肩が上がらない、そんな悩みはありませんか?
病院に行ってもいまいち原因がわからない、でも動かしたりすると痛みが出るのを受け入れて痛みのある生活になれていませんか?
痛みが出るのには必ず原因があります。その一つが姿勢不良です。
姿勢不良と聞くと一気に心当たりがある人が出てきそうな気がしますが今回はなぜ姿勢不良になると肩の慢性痛になるのか、身体に不調が出てくるのかを少し細かく説明します。
そして、男女、年齢問わず姿勢改善の重要性についても改めて考えてもらえたらなと思っています。
肩の慢性痛とは
慢性痛になってしまう原因
慢性痛で悩まれている人はなぜ痛みがずっと続いてしまうのか考えた事はありますか?
肩や腰、膝の慢性痛はこの先ずっと治らないものと思い込んでいませんか。正直諦めるのは早いです。3〜4ヶ月以上続く痛みに関してはおそらく慢性的になっている可能性が高いです。痛みが出た箇所は炎症している可能性が高いですが、これは痛めた当初〜長くても1ヶ月半ほどです。それ以降に関してはほとんどの確率で炎症は治っているケースが多いです。では、なぜ炎症が治っているのにもかかわらず痛みが出てしまうのか、それは「痛み」に対して身体が敏感になっている事が大いにありえます。
「慢性痛は記憶である」
このように表現をしている人も中にはいます。
慢性痛で悩みを訴える人の多くが年齢を重ねている人だと思います。中には30代や20代で腰が痛いという人もいますが、ほとんどの人は40代〜50代くらいの人だと思います。逆に10代の人や小学生など若い人で慢性痛に悩んでいる人を見たり聞いたりした事がないと思います。これを言った時に「それは若いから、元気だから」というふうに片付ける人、そう決めつけてしまう人が一定数いますがそれももちろんありますがその考えは抽象的すぎます。10代や小学生と40〜50代の人での違いは、痛みに対する「経験と記憶」この差です。
子どもは大人と比べて普段から運動や体を動かす頻度も多いです。逆に大人になるにつれ痛みの経験や加齢に伴い組織損傷も増えてくる中で結果的に痛みのある行動を繰り返し行ってしまう事で自分はこれ以上動かすと痛みが起こるんだというふうに自他共に思い込んでしまい、実際は組織損傷が回復されていても痛みを感じてしまう身体になってしまっています。
肩の慢性痛は肩だけに着目しない
肩で慢性痛で肩だけに着目するのは良くないです。
皆さんが一般的に想像する肩とは、解剖学上では「肩甲上腕関節」と言います。この関節は肩甲骨と上腕骨をつなぐ関節になり、可動性のある関節になります。肩甲骨と上腕骨からなる為慢性痛で悩んでいる人は肩甲骨にも着目する必要があります。さらに、この肩甲骨は肋骨の上に乗っかっている状態です。そうなると肋骨の可動性からも影響します。それだけではありません。この肋骨は前面では胸骨、後面では脊柱とつながる為、肩の痛みがある場合今あげた箇所が原因になっている可能性も大いにあり得るという事です。
今は肩の慢性痛について少し説明しましたが、この考えは腰や膝でも同じ事が言えますし、必ずしも痛みが出ている箇所に何かしらの原因があるとは限りません。
慢性痛は姿勢不良からくるもの?
姿勢不良が原因で慢性痛になってしまうのか、それとも慢性痛になってしまったから痛みを庇うために姿勢が崩れ結果、姿勢不良になってしまうのか皆さんはどちらだと思いますか?
個人的な現場感としては、前者の方が多いと感じています。現代人は姿勢不良になっている人が大半です。姿勢が崩れてしまうと本来持っている関節の可動域を出す事ができなくなってしまいます。
慢性的な肩痛のにおいても同じ事が言えます。肩の痛みが慢性痛になっている人のほとんどが猫背姿勢になっています。腕を180度あげてくる時には最終域では胸椎の伸展動作が必要になってきます。さらに猫背は上腕骨が内旋しおり肩甲骨も外転してしまっています。先ほど同様に腕を持ち上げる際には、上腕骨は外旋、肩甲骨は内転してくる必要があります。つまり猫背の姿勢は腕を上げる際に必要な動きのが逆になってしまっている状態と言えます。このような姿勢で動作を行うと正常に動かす事ができないので肩を痛めて当然といえます。
つまり、多くの慢性痛に対しての原因は姿勢不良が大いに関係しているといえます。
肩の慢性痛アプローチは痛みの箇所で変わる
肩を屈曲挙上時に痛みが出る場合
大前提、上記で慢性痛は記憶からくるものとお伝えしていますが、ここからは姿勢や関節、筋肉から着目してお伝えしていきます。
肩を上げてくる時に痛みが出る原因として考えられるのは3つあります。
一つは「肩甲骨機能不全」です。
腕を上げてくる際には肩だけでなく肩甲骨にも着目する必要があります。腕を上げてくる際には肩甲上腕リズムというものが存在します。これは腕を上げてくる際に上腕骨と一緒に肩甲骨が追随してくる事指します。そして正常な動きとしては肩甲骨が60度上方回旋してきます。四十肩や五十肩など肩に慢性痛がある人はもしかすると肩甲骨の動きがスムーズに動いていないのが原因かもしれません。
二つ目は「体幹機能不全」です。
この機能不全はどちらかというと年配のご高齢の人に多く見受けられる可能性があります。椅子などに座った状態から腕を上げてくる際、我々運動指導者やあげてくださいと言われ動作を行う時になると自然と背筋が伸び体幹部が安定性した状態で腕を上げてくる事ができます。ですが、年配の方達はこの一般的に言われるいい姿勢というものを取る事ができない人がいます。こういた状態では腕をしっかり真上まで上げてくる事ができず結果として痛みが誘発されるケースがあります。
三つ目は「胸椎伸展不足」です。
これは上記でもほんの少しだけ触れましたが、上肢を180度持ち上げるためには最終域で胸椎伸展が必要になってきます。ですが猫背などの姿勢不良により胸椎が過後弯してしまっている人は胸椎の伸展動作が出せなかくなってしまう為、腕が上がらなくなるといった事が起きます。
以上の三つが肩の屈曲時に疼痛が誘発される人で原因があるかもしれない箇所になります。
肩を外転させた時に痛みが出る場合
肩関節の可動域は基本的に360度腕を回す事ができます。なので動かす動作に対して使われる筋肉が多少変わってきたり、関節の動きも変わってきます。そうなると痛みの出る箇所も自ずと変わってきます。
肩を外転させた際に痛みが出る原因として考えられるものとして以下のものを挙げていきます。
一つ目は「肩甲骨機能不全」です。
肩甲骨機能不全といっていますがここで確認すべき箇所は「前鋸筋」です。この筋肉は肩甲骨〜肋骨に付着しており作用としては肩甲骨の上方回旋と後傾に作用します。そしてこの筋肉は肩甲骨を安定させる為に働きます。つまりこの筋肉の筋力不足が起きてしまうと肩甲骨の安定性が低下してしまい肩の外転時にスムーズに上げられない、痛みが出るといった症状が見受けられる可能性があります。
二つ目は「脊柱可動域不足/安定性欠如」です。
ここで確認するのは胸椎の回旋可動域です。椅子に座った状態で胸の前で手をクロスさせ、左右に胸椎を回旋させます。この時に回旋可動域が出にくい方に肩のトラブルがあった際は胸椎の回旋可動域不足が原因と考えられます。理由としては、肩関節外転時には必ず同側の胸椎の回旋が入ってくるからです。
三つ目は「上腕骨可動性低下」です。
肩関節の外転動作で腕を上まで上げてくる際には上腕骨は骨の運動上外旋してくる必要があります。なので健側、患側で1st positionの外旋可動域を確認した際に健側よりも可動域が出ない場合は外旋可動性が不足しているが故に外転時に痛みが誘発されている可能性がると考える事ができます。
肩を伸展させた時に痛みが出る場合
肩を伸展させた際に痛みが出る原因として考えられるものとして以下のものを挙げていきます。
一つ目は「肩甲骨前傾不足」です。
肩を伸展させる時には肩甲骨の前傾が伴ってきます。肩を伸展させる際に胸椎の後弯を作る、もしくは同側の回旋を作った状態で伸展動作を行った時に痛みが軽減するなどの変化が見受けられた場合は肩甲骨の前傾不足による可動域制限もしくは疼痛誘発が考えられます。
二つ目は「肩甲下筋機能評価」です。
ここでご紹介する機能評価を確認テストでは「リフトオフテスト」をご紹介します。椅子に座った状態で患側側の手の甲を腰に当てます。この状態では上腕骨は内旋した状態になり、肩甲下筋の評価が可能となります。この姿勢をとったまま手の甲を腰から離すように伸展動作を行います。健側と確認したのち患側側の方が手が離れないもしくは離れするが肩が痛くなるという人は肩甲下筋に問題があると評価する事ができます。
三つ目は「胸椎同側の側屈可動性」です。
シンプルに肩関節伸展動作を行うと肩が痛いが胸椎の同側の側屈を作った状態で再度行うと痛みがなくなる、もしくは軽減するといった場合はその人は皮膚の上からは確認できないが普段から反対側の側屈が入っているが故に痛みが出ている可能性があると評価する事ができます。
姿勢改善で肩の慢性痛を改善
肩の痛みがある人の姿勢の特徴
現代人の多くは姿勢不良と言われていますが、その中でも慢性的な肩痛で悩んでいる人には猫背の姿勢になっている事で肩関節の可動域不足により疼痛が発生している人が多いです。
猫背になってしまうと肩甲骨は外転し上腕骨内旋になって腕を上げてくる際に必要になってくる動作の邪魔をしてしまいます。このような状態が慢性的になり高いものを取ろうとした時や、腕を上げた際に可動いいが出ず痛みを発症してしまう事があります。そして痛みに対して敏感になり痛みを庇う生活をしてく中で脳が本来持っている可動域を忘れてしまう事で腕を上げられる可動域が狭くなっていきます。
子供は大人よりも活発に動き体を動かす頻度が高くなる事で痛みなどを引きずる事はありませんが、大人になると仕事がメインいなり体を動かす頻度も下がってくる中で急に動かしてしまうと脳や筋肉がびっくりする事で炎症を起こしてしまう可能性が増えるので体を動かすことの重要性がここでわかるかなと思います。
姿勢改善と同時に慢性痛の改善
慢性痛は姿勢不良からくるものが多いというふうに上記ではお伝えしております。なので基本的には姿勢改善を行うにつれ慢性痛も改善されるケースが多いです。
例えば、肩の痛みで悩んでいる人の多くの姿勢は猫背の姿勢になっているケースがほとんどです。つまり肩を上げたくてもあげる時に必要になってくる関節の動きを邪魔してしまう姿勢になっているという事です。猫背の姿勢では胸椎の伸展動作は必須になってきます。なので姿勢改善において伸展動作獲得のエクササイズを組み込む事は必然と増えます。姿勢改善において進め方はトレーナーによって変わってくるかと思いますが胸椎の伸展や背中の筋肉を鍛えるにあたり肩関節の可動性や可動域を無視する事はできません。なので姿勢改善において胸椎の伸展ができるようになった時には猫背の姿勢もある程度は改善できているはずですし、胸椎の伸展動作ができるという事は腕をしっかり真上まで上げられるという事にも繋がります。結果、慢性痛の肩の痛みも改善できるという事です。
姿勢不良がもたらす身体の不調
姿勢改善は身体に良くない!!
という事は姿勢で悩まれている人はもちろん、多くの人は頭ではわかっていると思います。ではなぜ姿勢改善になると良くないのか、これを最後に少しご説明します。
まず、一つは上記でも説明しているように慢性的な疼痛を引き起こす可能性があるという事です。姿勢が悪くなれば当然ながら関節が本来持っている可動域を出す事ができず、そうなれば違う関節で補うようになり結果、疼痛を引き起こします。
腰痛がいい例です。
次に、内臓など消化機能の低下です。
猫背のような背中が丸くなった姿勢では常に内臓は上から下へと圧がかかっている状態になります。そのような状態で食事などをして食べ物を消化させエネルギーに変換しようとするので内臓への負担が大きくなってしまいます。
最後に血流の低下です。
これは姿勢が悪いというのもありますが長時間の座位姿勢でも同じ事が言えます。血管は身体中に張り巡らされています。そしてそこを血液が流れ全身に栄養を送っているわけですが、効率よく血流を流そうと思うと血管は弯曲のように曲がっていたりするよりも直線的になっている方が流れやすいというのはイメージできると思います。ですが猫背のような姿勢やデスクワークなどで長時間座っているような姿勢では胸椎は過後弯、股関節は屈曲しお尻は椅子で潰され、膝も屈曲しているというような状態になります。このような姿勢では血流がスムーズに流れる箇所と流れづらい箇所とはっきり分かれてしまい全身へと効率よく送る事ができなくなってしまいます。その結果、末端冷え性になってしまうケースも少なうくないです。
以上のように姿勢不良になってしまうだけでもこのような不調が身体に出てしまう可能性があります。
自分の姿勢が気になる人、この先1日でも長く健康でいたいと思う人は姿勢のみならず運動習慣をつけるのをお勧めします!!
まとめ
personal gym idéal”イデアル”は姿勢改善をメインとしたパーソナルジムです。
反り腰や猫背などの姿勢でお悩みの人、SNSの動画を見て行ったけどイマイチわからない、もしくは自分で姿勢を正しながら日常生活を送っていたけどかえって腰が痛くなったなど自分一人では改善するのが難しい人にはとてもおすすめのジムです。
また、姿勢改善のみならず慢性的な疼痛やダイエットをしたい人にも姿勢改善を念頭に置きながらサポートさせていただきます。
人生100年時代と言われる中で5年、10年経っても美しい理想の身体でいるためのサポートをさせていただきます。
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このコラムを書いた人
神戸駅のパーソナルトレーニングジム・イデアル代表 奥出大智

経歴
- 2023年4月〜半年間、大手トレーナースクールにてトレーニング指導及びトレーナーに関する知識を習得。
- 2023年11月~某パーソナルジムにて業務委託契約、月100セッション以上、顧客40名以上を管理。
- 2025年4月独立自身のパーソナルジムをオープン。
所有資格
- NESTA-PFT
メッセージ
出身は、忍者で有名な三重県伊賀市です。
小学1年生~大学卒業までの16年間サッカーをしていました。トレーニングを始めたきっかけもサッカーで当たり負けしない体をつくる為です。
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